(注意)これはアメリカのローンの話です。
例えば、10万ドルのローンを30年4.5%固定で組んでいるとします。
一般的には、繰り上げ返済をして早く借金からの脱出が勧められます。
実際にはどうなんでしょう?
もちろん、借金が無くなれば精神的に安堵するという利点があります。
では、経済的にはどうでしょうか?
まず、ローン完済までにどれだけ支払うかを計算してみます。
月額は$506.69なので、30年で $506,69 x 360 = $182,406.71
(端数のため、計算が少しずれています。)
つまり、元本の82%余分に払うことになります。
もし毎月$127.27余分に払いますと、20年で完済でき、合計で$151,642.41となります。
10年間余分に無借金になる上に、3万ドル以上(16.9%)得をします。
余分にお金があるのであれば、考えるまでもなさそうですよね?
繰り上げ返済を推奨しない人が挙げる理由をいくつか並べます。
- 節税効果が無くなってしまう。
- インフレによって、借金額が長期的には減っていく。
- 死亡した場合、保健は残りの元本しか払ってくれない。
- 投資でもっと高い利率で回すことができる。
もし15%枠にいた場合、このような結果になります。
実際には、30年固定では+70%しか払わないことになります。
そして20年で払いきる場合、15.4%しか得になりません。
それでもお得ですけれどね。
インフレはどうでしょう?
1%のインフレがあるとすると、今年1ドルで買えるものが来年は$1.01かかることになります。
(比較をインフレだけにするために、節税効果は外しました。)
すると、30年固定では+58%を払うことになります。
そして20年で払いきる場合、12.8%しか得になりません。
それでもお得ですけれどね。
ではPMIは?
(PMIは死亡時に貸し手を守る生命保険です。日本の団体信用生命保険に相当すると思います。)
毎月$25生命保険に払っているとしましょう。
30年固定では+91%を払うことになります。
そして20年で払いきる場合、17.6%しか得になりません。
ところが、25年目以前に死亡した場合、繰り上げしなかった場合よりも損をします。
(もちろん、PMIを払わずに別途生命保険に入っていた場合、この限りではないです。)
投資についてはどうでしょう?
6%だったら安定的な長期投資手しては現実的ではないでしょうか?
毎月$127.27を繰り上げではなく、投資に回したらどうなるでしょう、、、
30年間で25.1%余分に払いますが、投資の利益を差し引けば、最終的に元本の1.1%増しか払っていません。
(もちろん、ここでいつもの、「投資はリスクが伴い、元本は保証されません、うんぬん」が適用されます。)
というわけで、全部まとめてみましょう。
もしPMIを払っている場合、26年目よりも前に死亡した場合、繰り上げがリスクを伴います。
PMIを払わない場合、3年目から得になることになります。
そして両方の場合においても、投資に回すのが一番いい結果になります。
もう一回、投資はリスクを伴います。
さらに、IRAで投資をする場合、更に良い結果になります!
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